大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第一小法廷 平成元年(行ツ)73号 判決 1989年9月07日

東京都町田市旭町二丁目一〇番二四号

上告人

久野純夫

東京都町田市中町三丁目三番六号

被上告人

町田税務署長

櫻井保

右当事者間の東京高等裁判所昭和六三年(行コ)第五九号譲渡所得税の更正決定処分取消請求事件について、同裁判所が平成元年三月二七日言い渡した判決に対し、上告人から全部破棄を求める旨の上告の申立があった。よって、当裁判所は次のとおり判決する。

主文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理由

上告人の上告理由について

所論は、原審において主張、判断を経ていない事項につき原判決の違法をいうものにすぎない。論旨は、採用することができない。

よって、行政事件訴訟法七条、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。

(裁判長裁判官 四ツ谷巖 裁判官 角田禮次郎 裁判官 大内恒夫 裁判官 佐藤哲郎 裁判官 大堀誠一)

(平成元年(行ツ)第七三号 上告人 久野純夫)

上告人の上告理由

本件の争点は私が昭和四七年四月頃から昭和四八年十二月末頃まで取締役開発部長として在籍した、太平洋開発株式会社の経営状況が極度に悪化した昭和四八年七月頃、資金繰りの為に担保提供した、私所有の東京都小笠原村父島字西島壱番地貮番地參番地の土地の一部を太平洋開発株式会社が、買取った形ち取って、金允玉 山賀和彦の両名から資金を借用し、其の後会社が倒産した昭和四九年に私の知らぬ間に勝手に両名に所有権の移転がなされた為に私は多大なる損失を被むったので有ります。其の損失分(ここにいう債権は)すでに回収不能が確定したものであり所得税法第六四条の一項によれば管轄税務署長の承認を得なくても損金又は(昭和四七年土地取得時)の土地の原価の四五分の二六に該当するべきもので有りこれを無視して所得税の更正決定をなした町田税務署長の行為は事実の誤認であります。町田税務側は私が担保提供した土地が登記簿上売買となっているので金銭の授受があったとみなしているのですが、ここに反証を提出し代価の支払いが無かつ事を明らかに致します。従がって本件訴訟の地裁及び高裁の判決を差戻し裁判のやり直しを求めるもので有ります。以上

(添付書類省略)

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!
©大判例